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乾燥肌の治し方|内側からケアする6つの方法

乾燥肌の治し方|内側からケアする6つの方法

「いくらスキンケアしても乾いてしまう…」そんな乾燥肌の悩み、実はスキンケアだけでは解決できないかもしれません。乾燥肌は単なる肌の乾きではなく、バリア機能の低下が原因となる肌トラブルなのです。

この記事では、乾燥肌を根本から治す方法をご紹介します。肌のバリア機能を回復させる正しい洗顔方法と保湿ステップに加え、体の内側からのアプローチも解説。特に「水分補給→水分保持→油分でフタ」の3ステップケアと、適切な水分摂取、質の良い睡眠、効果的な栄養素の摂り方など、あなたの肌を内側から潤す6つの方法をお伝えします。

スキンケアだけに頼らず、生活習慣や食事からの総合的なケアで、カサカサ肌とサヨナラしましょう。乾燥肌を改善するための具体的な方法と悪化させるNG習慣も詳しく解説しています。

乾燥肌とは?症状とセルフチェック方法

乾燥肌は多くの方が悩む肌トラブルです。単なる肌の乾きではなく、肌のバリア機能の低下を伴う症状です。この記事では、乾燥肌の定義から症状、セルフチェック方法まで詳しく解説します。

乾燥肌の定義と肌のバリア機能

乾燥肌とは、肌の水分量が不足し、皮脂の分泌も少ない状態の肌質を指します。健康な肌は表面に「皮脂膜」という保湿成分を含んだ膜があり、水分の蒸発を防ぎ、外部からの刺激や細菌の侵入から肌を守る「バリア機能」を果たしています。

この機能が弱まると、肌表面の水分が逃げやすくなり、乾燥や刺激に敏感な状態になります。肌のバリア機能を担う角質層は、レンガとモルタルに例えられる構造になっています。

角質細胞がレンガ、細胞間脂質がモルタルの役割を果たし、これらが整然と積み重なることで外部刺激から肌を守ります。乾燥肌では、この細胞間脂質が減少し、角質層の構造が乱れることでバリア機能が低下。その結果、肌の水分保持能力が下がり、外部刺激に弱くなるのです。

乾燥肌の主な症状

乾燥肌の典型的な症状は、肌のつっぱり感や粉吹き(フケのような白い粉)、キメの乱れなどが挙げられます。特に洗顔後や入浴後にひどく感じる方が多いでしょう。

また、肌がざらつく、触ると引っかかる感じがするなど、肌表面の滑らかさが失われる症状も現れます。さらに症状が進行すると、肌が赤みを帯びたり、かゆみを感じたりすることも。

これは、バリア機能の低下により外部刺激に対して敏感になった肌が、ちょっとした刺激にも反応しやすくなっているためです。季節の変わり目や冬場など乾燥する時期には症状が悪化する傾向があり、ひび割れや細かい亀裂が生じることもあります。

乾燥肌の自覚がない場合でも、メイクのノリが悪い、化粧崩れしやすいといった悩みがある方は、実は乾燥肌である可能性が高いのです。

自分の肌が乾燥肌かチェックする方法

自分の肌が乾燥肌かどうかを簡単にチェックする方法がいくつかあります。まず、洗顔後や入浴後に何もケアをせずに10〜15分ほど放置してみましょう。その後、頬や額を触ってつっぱり感があれば乾燥肌の可能性が高いです。

また、肌に細かいシワが目立つ場合も乾燥のサインです。もう一つの方法は、顔の皮脂分泌をチェックすること。ティッシュペーパーを顔全体に軽く押し当て、油分がほとんど付かない場合は乾燥肌と考えられます。

さらに、指の腹で頬を優しくこすり、粉が出るようであれば角質層が乱れている証拠。肌荒れや赤みが出やすい、化粧水をつけるとピリピリする、風や温度変化に敏感に反応するといった特徴がある場合も、乾燥肌からくる肌のバリア機能低下が原因かもしれません。

これらのセルフチェックで複数当てはまる場合は、早急に乾燥肌対策が必要です。

乾燥肌の主な原因

乾燥肌になる原因は大きく分けて3つあります。肌のバリア機能の低下、環境などの外的要因、そして体質や生活習慣などの内的要因です。これらの原因を理解することで、効果的な対策が可能になります。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

肌のバリア機能の低下

肌のバリア機能の低下は乾燥肌の最も根本的な原因です。健康な肌の角質層には、セラミドや天然保湿因子(NMF)などの保湿成分が豊富に含まれており、水分を保持する役割を果たしています。

加齢や紫外線ダメージなどによりこれらの成分が減少すると、肌は水分を保持できなくなり、乾燥しやすくなります。特に30代以降は、肌の細胞間脂質であるセラミドの生成量が減少し始めるため、加齢とともに乾燥肌になりやすい傾向があります。

また、過度な洗顔や強すぎる洗浄剤の使用により、必要な皮脂まで落としてしまうと、肌表面の皮脂膜が失われ、バリア機能がさらに低下します。

肌本来の保湿力が失われた状態では、いくら外から保湿しても一時的な効果にとどまることが多いため、バリア機能を修復するアプローチが重要なのです。

外的要因(環境・気候など)

乾燥肌の外的要因として、環境や気候の影響は非常に大きいものです。特に湿度の低い冬場や乾燥した室内環境は、肌の水分を奪い、乾燥を悪化させます。

エアコンや暖房器具の使用による室内の乾燥、風や紫外線の刺激も肌のバリア機能を弱める要因となります。また、大気汚染物質や化学物質への曝露も肌への負担となり、乾燥を促進することがあります。

例えば、塩素を含む水道水での洗顔や入浴は肌の皮脂を過剰に取り除き、乾燥の原因になることも。硬水地域に住んでいる方は、水の硬度が高いことで肌への刺激が強くなり、乾燥肌になりやすいという研究結果もあります。

環境要因は完全に避けることは難しいですが、意識して対策することで肌への影響を最小限に抑えることが可能です。

内的要因(体質・生活習慣など)

乾燥肌の内的要因には、先天的な体質から後天的な生活習慣まで様々なものがあります。まず、アトピー素因や敏感肌の方は、元々肌のバリア機能が弱く、乾燥しやすい傾向があります。

また、ホルモンバランスの変化も大きく影響し、女性は月経前や妊娠中、更年期などにホルモンの変動により肌質が変化しやすいのです。生活習慣では、睡眠不足やストレス、偏った食事、喫煙、過度の飲酒なども肌の乾燥に関わっています。

特に水分摂取量の不足や、油脂や必須脂肪酸が不足した食生活は、肌の健康に直接影響します。 また、血行不良も肌の新陳代謝を低下させ、古い角質が溜まりやすくなる原因に。

内的要因は日々の習慣を見直すことで改善できる部分も多いため、生活習慣の改善は乾燥肌対策の重要な一歩となります。

乾燥肌改善のためのスキンケア方法

乾燥肌の改善には適切なスキンケアが欠かせません。肌に負担をかけない洗顔方法、乾燥肌に合ったクレンジング選び、効果的な保湿ステップ、そして成分選びが重要です。ここでは、乾燥肌を改善するための具体的なスキンケア方法をご紹介します。

正しい洗顔方法

乾燥肌の方にとって、洗顔は潤いを奪わないように行うことが重要です。まず、ぬるま湯(32〜34℃程度)を使用しましょう。熱いお湯は必要な皮脂まで落としてしまい、乾燥を悪化させます。

次に、洗顔料は手のひらでしっかり泡立て、泡で洗うことがポイントです。指の腹で優しく円を描くように洗い、こすらないように注意が必要です。洗顔時間は30秒から1分程度を目安に、長時間洗い続けないことも大切です。

すすぎは20〜30回程度丁寧に行い、洗顔料が残らないようにしましょう。洗顔後はすぐに保湿することが肝心で、顔の水分を軽くタオルで押さえるように拭き取った後、肌が少し湿っている状態で化粧水をつけると効果的です。

朝は水だけの洗顔でも十分な場合が多く、夜は優しい洗顔料を使うという使い分けも乾燥肌には効果的な方法となります。

乾燥肌に合ったクレンジング選び

乾燥肌の方にとって、クレンジング選びは非常に重要です。一般的に、オイルタイプやバームタイプのクレンジングは洗浄力が強く、必要な皮脂まで落としてしまうことがあります。

代わりに、ミルクタイプやクリームタイプ、ジェルタイプのクレンジングを選ぶと良いでしょう。これらは肌への負担が少なく、保湿成分を含んでいるものが多いのが特徴です。選ぶ際のポイントは、アルコールやパラベンなどの添加物が少ないこと、洗浄力が穏やかなこと、そして肌に必要な皮脂を残しながらメイクだけを落とせることです。

また、「W洗顔不要」と記載されているクレンジングは、洗顔料を使わなくても良いという意味ではなく、クレンジング後に洗顔料を使わなくても良いという意味です。乾燥肌の方は、メイクの濃さや肌の状態に合わせて、適切なクレンジング方法を選択することが大切です。

大事なのは摩擦を減らし、肌への負担を最小限に抑えることなのです。

保湿の基本ステップ

乾燥肌のための保湿は、「水分補給→水分保持→油分でフタ」の3ステップが基本です。 まず最初に、化粧水で肌に水分を与えます。乾燥肌の場合、一度にたくさんつけるよりも、少量を何度か重ねづけする「ハンドプレス法」が効果的です。

手のひらで優しく押さえるように浸透させることで、摩擦による刺激を避けられます。次に、美容液や乳液で水分を保持します。美容液はセラミドやヒアルロン酸など、保湿に特化した成分が濃縮されているため、特に乾燥が気になる部分に重点的に使用すると良いでしょう。

最後に、クリームや油分のあるアイテムでフタをします。これにより、せっかく補給した水分が蒸発するのを防ぎます。特に夜のスキンケアでは、少し厚めにクリームをつけることで、就寝中の乾燥を防止できます。

時間帯や季節によって使い分けることも重要で、朝は軽めの保湿、夜は重めの保湿、冬は特に念入りに行うなど、臨機応変に対応しましょう。

乾燥肌におすすめの成分

乾燥肌の改善には、肌のバリア機能を強化し、保湿力を高める成分選びが重要です。まず代表的なのがセラミドです。セラミドは角質層の細胞間を埋める「細胞間脂質」の主成分で、肌の水分保持に不可欠な成分です。

年齢とともに減少するため、外部から補うことで肌のバリア機能を立て直せます。また、ヒアルロン酸やコラーゲンも優れた保湿成分です。特にヒアルロン酸は自重の1,000倍もの水分を抱え込む能力があり、即効性のある保湿効果が期待できます。

グリセリンやスクワランといった成分も肌にやさしく潤いを与えてくれるでしょう。他にも、天然保湿因子(NMF)の成分であるアミノ酸や尿素も乾燥肌に有効です。刺激の強い成分としては、アルコール(エタノール)、香料、着色料などがあります。

これらは乾燥肌を悪化させる可能性があるため、できるだけ避けるのが無難です。製品選びの際は、「無香料」「無着色」「アルコールフリー」「弱酸性」「低刺激」などの表示があるものを選ぶと良いでしょう。

肌に合うかどうかは個人差がありますので、少量から試して様子を見ることが大切です。

乾燥肌を改善する生活習慣

乾燥肌の改善には、外からのケアだけでなく、内側からのアプローチも重要です。適切な水分摂取、代謝を高める習慣、そして質の良い睡眠は、肌の健康を内側から支える重要な生活習慣です。日々の生活に取り入れることで、根本から乾燥肌を改善していきましょう。

適切な水分摂取の重要性

肌の水分量は体内の水分バランスと深く関連しています。成人の体は約60%が水分で構成されており、この水分バランスが崩れると肌の乾燥にも影響します。

一日に必要な水分量は、体重1kgあたり約30mlと言われています。つまり、体重50kgの方なら1.5リットル程度の水分摂取が目安となるのです。ただし、水分と言ってもすべての飲み物が適しているわけではありません。

カフェインを含むコーヒーや紅茶、アルコール飲料は利尿作用があり、かえって体内の水分を排出してしまいます。 代わりに、常温の水や白湯、ハーブティーなどがおすすめです。

また、一度に大量の水を飲むよりも、こまめに少しずつ摂取する方が効果的です。朝起きた時、食事の前、入浴前後など、習慣的に水分を摂るタイミングを決めておくと続けやすいでしょう。

冬場は特に室内が乾燥するため、意識して水分補給を行うことが乾燥肌対策には欠かせません。

代謝を高める習慣

肌の細胞も約28日周期で生まれ変わりますが、この新陳代謝のサイクルが遅れると、古い角質が溜まって乾燥肌の原因に。代謝を高めることは、健やかな肌を育む土台となります。

まず取り入れたいのが、適度な運動習慣です。有酸素運動を中心に、週に3〜4回、30分程度の運動を行うことで血行が促進され、肌の新陳代謝も活性化します。また、体を温めることも代謝アップに効果的です。

特に冷え性の方は、生姜や唐辛子などの体を温める食材を取り入れたり、半身浴やストレッチで血行を促進したりすることが大切です。加えて、腸内環境を整えることも肌の代謝に良い影響を与えます。

発酵食品や食物繊維を積極的に摂り、腸内細菌のバランスを整えましょう。さらに、ストレスは代謝を低下させる大きな要因です。自分に合ったストレス解消法を見つけ、リラックスする時間を持つことも、代謝を高め、乾燥肌を改善するためには欠かせない習慣なのです。

質の良い睡眠のとり方

肌の修復と再生は主に睡眠中に行われるため、質の良い睡眠は乾燥肌改善の鍵となります。特に夜10時から深夜2時までの間は「お肌のゴールデンタイム」と呼ばれ、成長ホルモンの分泌が活発になる時間帯です。

この時間帯にしっかり眠ることで、肌の修復効果を最大限に高めることができます。睡眠の質を高めるためには、就寝環境を整えることが重要です。室温は16〜19℃、湿度は50〜60%が理想的です。

特に乾燥肌の方は、加湿器を使用して適切な湿度を保つことをおすすめします。また、ブルーライトは睡眠を妨げる要因となるため、就寝の1〜2時間前にはスマートフォンやパソコンの使用を控えましょう。

入浴も睡眠の質を高める効果があります。就寝の1〜2時間前にぬるめのお湯(38〜40℃)にゆっくりつかることで、体温のリズムを整え、深い眠りへと導きます。

日中の適度な運動も質の良い睡眠につながりますが、就寝直前の激しい運動は避けるのがポイントです。

乾燥肌に効果的な栄養素と食事

「美肌は口から作られる」という言葉があるように、乾燥肌の改善には内側からのアプローチも欠かせません。特にタンパク質や良質な脂質、各種ビタミンなどの栄養素は、肌の潤いを保つために重要な働きをします。

ここでは、乾燥肌に効果的な栄養素と具体的な食事メニューについてご紹介します。

タンパク質と良質な脂質

肌の土台となるコラーゲンやエラスチンの主成分はタンパク質です。健やかな肌を維持するためには、良質なタンパク質を十分に摂取することが重要です。

肌の細胞は約28日周期で入れ替わるため、日々のタンパク質不足は乾燥肌や肌荒れの原因になります。特に魚、鶏肉、豆腐、納豆などの低脂肪で良質なタンパク質源がおすすめです。

また、肌の潤いには良質な脂質も欠かせません。オメガ3脂肪酸は細胞膜の機能を高め、肌の水分保持力を向上させる働きがあります。青魚(サバ、サンマ、イワシなど)、亜麻仁油、えごま油などに多く含まれています。

さらに、アボカドやナッツ類、オリーブオイルなどに含まれる不飽和脂肪酸も、肌の柔軟性を保つのに役立ちます。これらの良質な脂質は体内で皮脂の材料となり、肌表面の皮脂膜を形成して水分の蒸発を防ぐ効果も期待できるのです。

毎日の食事で意識して取り入れることで、内側から潤いのある肌を目指しましょう。

肌の潤いを守るビタミン

ビタミンは乾燥肌対策に欠かせない栄養素です。まず、ビタミンAは皮膚の新陳代謝を正常に保ち、角質層をなめらかに整える働きがあります。

レバー、ウナギ、緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など)などに多く含まれています。特に、ビタミンAの前駆体であるβカロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換されるため、摂り過ぎの心配が少ないことがメリットです。

ビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、肌の弾力を保つために重要です。また、強い抗酸化作用があり、紫外線などの外的刺激から肌を守る働きもあります。

柑橘類、キウイ、いちご、ブロッコリーなどに豊富に含まれています。さらに、ビタミンEは「若返りのビタミン」とも呼ばれ、強力な抗酸化作用で肌の老化を防ぎます。

アーモンドやひまわり油、かぼちゃの種などのナッツ類や植物油に多く含まれています。これらのビタミンを意識して摂ることで、肌の潤いを内側から支え、乾燥肌の改善につながります。

バランスの良い食事を心がけ、色とりどりの野菜や果物を積極的に取り入れると良いでしょう。

乾燥肌に効果的な食事メニュー例

乾燥肌に効果的な栄養素を日々の食事に取り入れるための具体的なメニュー例をご紹介します。朝食には、良質なタンパク質が摂れる卵や納豆に加え、オメガ3脂肪酸豊富な亜麻仁油をかけたヨーグルト、そして果物(キウイやオレンジなど)がおすすめです。

ビタミンCが豊富な果物を朝に摂ることで、日中の紫外線対策にもなります。昼食は、鮭や青魚などの魚料理と、色とりどりの野菜を使ったサラダの組み合わせが理想的です。

ドレッシングにはオリーブオイルを使用すると、良質な脂質も摂取できます。おやつには、ビタミンEが豊富なナッツ類や、食物繊維と水分を同時に摂れる果物がおすすめです。

夕食には、良質なタンパク質源である鶏肉や豆腐を使った料理に、根菜類や緑黄色野菜を組み合わせると栄養バランスが整います。また、スープや鍋料理など水分を多く含む調理法を取り入れると、体内の水分補給にも役立ちます。

これらの食事に加え、緑茶や白湯などの飲み物をこまめに摂ることで、体内からしっかりと水分補給することも忘れないようにしましょう。

乾燥肌におすすめの入浴法

入浴は日々の疲れを癒すだけでなく、適切に行えば乾燥肌の改善にも役立ちます。しかし、間違った入浴法は逆に肌の乾燥を悪化させることも。ここでは、乾燥肌の方におすすめの入浴温度や時間、洗浄料の選び方、そして入浴後のケア方法についてご紹介します。

適切な入浴温度と時間

乾燥肌の方には、38〜40℃のぬるめのお湯での入浴が最適です。41℃以上の熱いお湯は皮脂を過剰に落とし、肌の水分を奪ってしまいます。

ぬるめのお湯でゆっくり入浴することで、体はしっかり温まりながらも、肌の潤いを保つことができるのです。特に冬場は熱いお湯に入りたくなりますが、肌のためには我慢して適温を守りましょう。

入浴時間も重要なポイントです。乾燥肌の方は、10〜15分程度の入浴が理想的です。長時間の入浴は肌表面の皮脂や天然保湿因子を流出させ、かえって乾燥を招きます。

また、入浴中はできるだけ肌をゴシゴシこすらないことも大切です。体を洗う際も、優しく撫でるように洗いましょう。入浴の頻度については、基本的には毎日入浴して汚れを落とすことが望ましいですが、特に乾燥がひどい時期は、湯船に浸かる日と、シャワーだけの日を交互にするという方法も有効です。

乾燥肌向けの洗浄料選び

乾燥肌の方が洗浄料を選ぶ際は、「低刺激」「保湿成分配合」「弱酸性」という3つのキーワードがポイントです。一般的なボディソープや石鹸の多くは、洗浄力が強すぎて必要な皮脂まで奪ってしまいます。

乾燥肌の方には、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合された製品がおすすめです。また、肌のpHに近い弱酸性の洗浄料は、肌への負担が少なく、バリア機能を守ります。

成分表示をチェックする際は、「ラウリル硫酸Na」や「ラウレス硫酸Na」などの界面活性剤が多く含まれている製品は避けた方が無難です。これらは洗浄力が強く、乾燥肌を悪化させる可能性があります。

代わりに「アミノ酸系洗浄成分」が配合された製品を選ぶと良いでしょう。また、合成香料や着色料、パラベンなどの添加物が少ないものも肌への負担が少なくおすすめです。

洗浄料の使用量も重要で、泡立てネットなどを使って少量でもしっかり泡立て、泡で優しく洗うことが乾燥肌には効果的な洗浄方法となります。

入浴後の保湿ケア

入浴後の肌は水分が蒸発しやすく、放置すると急速に乾燥が進みます。そのため、入浴後3分以内に保湿ケアを行うことが非常に重要です。

まず、バスタオルで体を拭く際は、ゴシゴシとこすらず、押さえるように水分を取り除きましょう。肌が少し湿っている状態で保湿剤を塗ると、より効果的に水分を閉じ込められます。

保湿剤の選択も大切です。乾燥肌には、セラミド、ヒアルロン酸、尿素、スクワランなどの保湿成分が配合された製品がおすすめです。特に冬場や乾燥が気になる部位には、クリームやバームなど油分の多いアイテムを使うと良いでしょう。

全身に保湿剤を塗る際は、乾燥しやすい部位(ひじ、ひざ、かかとなど)を重点的にケアします。また、顔は体よりも皮脂腺が多いとはいえ、入浴後は特に乾燥しやすいため、専用の保湿剤でしっかりケアすることが大切です。

入浴後の保湿を習慣化することで、肌の潤いを持続させ、バリア機能を高めていくことができます。

乾燥肌を悪化させるNG習慣

いくら丁寧にスキンケアをしても、日常の習慣が乾燥肌を悪化させている場合があります。適切なケアを行っても改善しない場合は、NGな洗顔・クレンジング習慣、不適切な食習慣、生活環境に問題があるかもしれません。

ここでは、乾燥肌を悪化させる習慣について解説します。

NGな洗顔・クレンジング習慣

洗顔やクレンジングの間違った習慣は、乾燥肌を悪化させる大きな要因です。まず避けるべきは熱いお湯での洗顔です。熱いお湯は肌に必要な皮脂まで洗い流してしまいます。

適温(32〜34℃)のぬるま湯を使用することが重要です。また、洗顔料を十分に泡立てずに使用する習慣も良くありません。泡立ちが足りないと摩擦が増え、肌へのダメージになります。

洗顔回数の多さも問題です。朝と夜の2回以上洗顔すると、肌の皮脂膜を過剰に落としてしまいます。特に朝は水またはぬるま湯だけの洗顔で十分なケースが多いのです。

クレンジング選びの間違いも見逃せません。油分の多いクレンジングオイルやクレンジングバームは、メイクはしっかり落ちますが、肌の油分まで奪いがちです。乾燥肌の方はミルクタイプやクリームタイプなど、マイルドなものを選びましょう。

さらに、洗顔後に長時間放置することも乾燥を悪化させます。洗顔後は3分以内に保湿することが理想的な肌ケアの基本となります。

避けるべき食習慣

食習慣も乾燥肌に大きく影響します。まず、糖分の摂りすぎは肌のハリを失わせる原因になります。糖分が体内でタンパク質と結合する「糖化」という現象が起き、肌のコラーゲンを硬く変性させるのです。

また、塩分の過剰摂取も体内の水分バランスを崩し、肌の乾燥を招きます。塩分を控えめにし、バランスの良い食事を心がけましょう。脂質不足も乾燥肌の原因になります。

極端な脂質制限ダイエットは、肌を構成する脂質の材料を不足させ、肌のバリア機能を低下させます。良質な脂質(オリーブオイル、ナッツ類、青魚など)は適量摂取することが肌の健康には必要です。

カフェインやアルコールの過剰摂取も利尿作用によって体内の水分を排出し、結果的に肌の乾燥につながります。特に寝る前のアルコールは睡眠の質も下げるため、肌の回復を妨げてしまいます。

偏った食生活も栄養不足を引き起こし、肌のターンオーバーに必要な栄養素が不足します。野菜、果物、タンパク質をバランスよく摂ることが肌の健康にとって重要なのです。

乾燥肌に悪影響を与える生活環境

生活環境も乾燥肌に大きく影響します。まず、室内の乾燥は直接肌の水分を奪います。特に冬場の暖房使用時は、湿度が20%以下になることも珍しくありません。

健康的な肌を保つためには、湿度50〜60%が理想的です。加湿器の使用や、室内に濡れたタオルを干すなどの工夫が有効でしょう。

空調の風が直接肌に当たることも乾燥を悪化させる原因となります。紫外線への過度な曝露も、肌のバリア機能を低下させます。

曇りの日や冬でも紫外線は存在するため、季節を問わず日焼け止めを使用することが大切です。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用による姿勢の悪さも、血行不良を招き、肌の新陳代謝を低下させます。

定期的に体を動かし、血行を促進することが重要です。さらに、喫煙も皮膚の酸素や栄養の供給を妨げ、乾燥肌の原因になります。喫煙者は非喫煙者に比べて肌の老化が早いという研究結果もあります。

これらの環境要因に注意することで、乾燥肌の悪化を防ぎ、健やかな肌を保つことができるのです。

まとめ

乾燥肌は単なる肌の乾きではなく、バリア機能の低下を伴う肌トラブルです。乾燥肌の改善には外側からのケアと内側からのアプローチの両方が重要です。

肌のバリア機能を回復させるには、正しい洗顔方法と適切な保湿が基本です。乾燥肌には「水分補給→水分保持→油分でフタ」の3ステップが効果的で、セラミドやヒアルロン酸などの成分が配合された製品がおすすめです。洗顔後は3分以内に保湿し、ぬるま湯(32〜34℃)で洗顔することが重要です。

内側からのケアとしては、適切な水分摂取が欠かせません。体重1kgあたり約30mlの水分を、コーヒーや紅茶ではなく常温の水や白湯で摂取しましょう。また、良質な睡眠も重要で、特に「お肌のゴールデンタイム」と呼ばれる夜10時から深夜2時までにしっかり眠ることで肌の修復効果を高められます。

食事面では良質なタンパク質や脂質、ビタミンを意識して摂ることが大切です。タンパク質は肌の土台であるコラーゲンの材料となり、オメガ3脂肪酸は肌の水分保持力を高めます。

乾燥肌を悪化させる習慣を避けることも重要です。糖分や塩分の過剰摂取、室内の乾燥、紫外線への曝露などは乾燥肌を悪化させる要因となります。

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